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二十九 親さま 「足利 源左」

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法悦百景 深川倫雄和上

二十一 いのちの葉 「浅原 才市」
二十二 恋ごころ 「良寛上人」
二十三 世は夢 命は露 「良寛上人」
二十四 無邪気 「良寛上人」
二十五 大風のごとし 「物種 吉兵衛」
二十六 他力 「物種 吉兵衛」
二十七 許す母 「与謝野 礼巌」
二十八 修正会 「九条 武子」
二十九 親さま 「足利 源左」
三十 常不軽菩薩 「宮澤 賢治」
三十一 見聞知 「深川 倫雄」
三十二 仕えてぞ「行基 菩薩」
三十三 ひとの涙 「九条 武子」
三十四 くるしみの壺 「九条 武子」
三十五 この善太郎 「善太郎」
三十六 提婆尊者 「梁塵秘抄」
三十七 職業すなわち仏道 「兼好 法師」
三十八 寂しさの秋 「三木 清」
三十九 寂しき悔 「九条 武子」
四十 報恩講 「狐雲」
ウィキポータル 法悦百景

この心に 相談すると も少しという
いつ相談して見てもいけん
親さんに 相談すりゃ
そのまんま助ける いつ相談しても
親さんは まちがいないけんのう
             (足利 源左)

この心

 昭和三十八年一月廿五日
  宇部・勝尾朝介
 昨今、少々風邪を引きまして毎日ねて居ります。ねて居りまして、色々のことが思われて成りません・・・。皆々様には、どんどん信仰が進まれますが、私、元来が愚者で信仰がどうも進みません。何か一番大切なものを忘れて居りましたようです。申しわけありませぬ。どうもお念仏の有難さや、その味わいの深さも頂けませんでした。誠に申しわけありませぬ。私も今年三十八年から、いよいよすなをな人間に成らして頂きたいと、心からお念仏を喜ぶ身にお育て頂きたいと、思い念じて居り、お目にかかれる日をたのしみにしてゐます。


親さん

 昭和三十七年十一月十五日
  博多・藤野与曽吉
 如来のお助けと口ではいえど、心と口とはちがうのです。私の考えることは、水の上にかいた字や絵のような、消えやすいものです。私の心は、当になりませぬ。なれど如来様は、まちがいなく助けてやると仰せられます。如来様はお慈悲ひとつ、信じさせて頂いております外、何も思うことはありませぬ。南無阿弥陀仏。

(昭和三十八年二月)