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オリンピック 132

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オリンピック史上最多の参加国があって、ソウルオリンピックは盛大で、スポーツ好きの私は、テレビの競技シーンに尠なからず興奮いたしました。たまたま説教先で、朝席のお話を終ってお昼ご飯を頂きます折り、女子バレーボール日本対韓国の熱戦の模様が、実況放送されています。試合が進む中、日本選手の打ち込んだ球が見事韓国守備陣を抜いて、明らかにポイント挙げたと見えた瞬間、アウト。線審がアウトのゼスチャー。ビデオで繰り返す画面では確実に入っています。

更に今度は韓国選手が力一ぱい打ちこんだ球が、日本のコートの外に出で、明らかにアウトボールのはずなのに、線審の手はコートの中に入ったのゼスチャー韓国ポイントです。まことに歯痒いことですが、何とも致し方ありません。何たって韓国でのオリンピック。線審を韓国の人が勤めるなら、これ位のことはあるかと見ました。

果して試合終了後のテレビ解説では、日本チームの監督が試合前、選手達にこんなことしてやられるとみて、三・四点は覚悟してかかろうぞと言い含めたとのことでした。もう既に見込みの中にあったのです。

龍樹菩薩が”凡夫は 愛によりて 生死を離れず”と仰言る。 親鸞さまは”恩愛はなはだ断ち難く 生死はなはだ尽き難し”と、これを頷かれます。

”まづ 凡夫は事に於いて 拙く愚かなり”と覚如上人のお聞かせも、いずれもいずれもナンマンダ仏の如来(おや)さまが、見込みの中に取込まれた慈悲満腔の思召しに違いありません。


藤岡 道夫