「鳥の生態観察 27」の版間の差分
提供: Book
細 |
細 (1 版) |
(相違点なし)
|
2009年7月29日 (水) 13:51時点における最新版
鳥の生態観察の為、庭に置かれた餌を見つけてムク鳥の群が来ました。まるでラッシュ時間の電車に乗る群衆のように、ムク鳥の群が餌の山に殺到いたします。
ところが中の一羽が、足に怪我をしていて駆けつけられず取り残されました。その時いち早く餌のそばに駆けつけていた椋鳥(むくどり)の群は、足の悪い仲間が餌の処に到着して食べ始めるまで待ちました。
その食べ始めるのをキッカケにして、ムク鳥の群も押し合いへい合い食べ始めました。この話を伝えるモーリスバートンの本に、今一つこんな話があります。
二羽のカモメが餌を与えられています。一羽のカモメには足が片方ありません。餌をもらっているこの二羽の所に、十数羽の他のカモメが飛んできましたら、一本足のカモメが餌を食べている間中、もう一羽のカモメは自分の餌を食べもしないで群のカモメを見張っていて、餌場に寄せつけないように致します。動物学では、こんなふるまいを動物の利他行動と呼ぶそうです。
阿弥陀さまの衆生の命、安からしめんと大誓願の心を聞きます。たとえ世の役にも立たぬ無能の者と見放される程の身も、弥陀の手の裡にあって取残されません。又世間の非難を一身に浴びる極悪非道の者こそ、見捨てられぬと取り掛かられたのが弥陀の大悲誓願です。まさに無能・無力・弱者の命の底に降り立って下さいました。
ナンマンダ仏、独りにしてはおかないよ、と来て下さいました。ナンマンダ仏、孤独の命を含みこんでご一緒です。心弱り体衰えたその時も、この命に満ちて離れず居て下さる、利他真実の親さまです。
藤岡 道夫