「二歳と半年になる孫娘 116」の版間の差分
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2009年7月29日 (水) 13:54時点における版
二歳と半年になる孫娘、この年令の幼児ならではの可愛い盛り、此方が面白がってる昨今です。
旅の土産の飯事道具が気に入って、おじいさんを恰好の相手に見立てては、大人びた口まね仕種で遊びます。
ところで今学校の夏休み、この地方の習慣で、朝十時・夕刻六時の二回サイレンが鳴ります。このサイレン、孫娘のどうしても馴染めぬものらしく、サイレンが鳴るたびに怯えます。
夢中で遊ぶ飯事(ままごと)で、なんぼ大人びた口調や仕種をいたしましょうとも、そこは幼い二歳の子、サイレンの度毎怯えます。
遊ぶ傍らに離れず付いている家族の膝や懐に飛びこんで、大人の腕の中に抱かれて、サイレンが止むのを待っています。
大人たちの誰彼がしきりに宥めます。 ”すぐ止むからね こんなにしていたらじき止むから” ”だいじょうぶ だいじょうぶ。すぐすむよ こわくないよ。おじいさんもおばあさんも ほらお父さんもお母さんも みんな平気 ちっともこわくないよ”と家中総掛りで、この子の安堵に当たります。
阿弥陀さまのお誓いには、ありとあらゆるみ仏方が、あらんかぎりの力を尽して讃め称えられる功徳仏力充ち満ちる名号をもって、衆生救済の見込みが立ちました。
阿弥陀経には、東南西北上下十方のみ仏が、挙げてナンマンダ仏の功徳を讃え、念仏行者の信心をお護り下さると説かれます。
まことに仏方は総掛り、慈悲方便をもって衆生の疑いを霽(は)らされます。善巧方便を尽し、怯みも懼れをも除かれました。お称名申すばかりです。
藤岡 道夫