「私たち生涯の間中 75」の版間の差分
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2009年7月29日 (水) 13:51時点における最新版
私たち生涯の間中、何らかの形の挨拶をし続けます。お早うございます、お休みなさいなど、日常茶飯の言葉から、大イベントの開会挨拶に至るまで、さまざまあります。
結婚式や葬儀・告別式などでは、私どもにもその役目が当たります。そこで時宜に適した言葉をソツなくということともなると、挨拶の仕方の本なども時に必要ということになりましょう。
先日私も母の葬儀で、御礼・ご挨拶をいたしました。 松の内過ぎから病院にありました郷里の母は、九十七才をもって、この三月十一日参りました。
十三日、生家の寺の本堂で営まれた式の終り、親族代表挨拶というので立ちました。一旦、私は会葬者の皆さんに相対しまして”遺ります者に代わりまして、一言ご挨拶いたします”と、申しました。そうしておいて、改めて本堂の如来さまに真向うて、お礼のことばを述べました。
専照寺の如来さま、ここに母を送るに際しまして、御礼を申し上げます。如来さま ナンマンダ仏と母の命に来て、ようこそお宿り下さいました。
母がこの世滞在の間中、その命の裡に同居して、ずうっとご一緒し続けて下さいまして、まことに有難うございました。謹んで御礼申し上げます。
専照寺の親鸞さまに申します。ナンマンダ仏・本願のみ法、み恵みのおいわれを、よくよくお聞かせ下さいまして有難うございました。
このようなご挨拶をいたしました。人の縁を転じて、み法の縁として戴く母葬送の一日でした。
藤岡 道夫