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「他力本願 (たりきほんがん)」の版間の差分

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 よく誤解して用いられることばに他力本願という語がある。以前、政府のある大臣が国会の答弁で、「自分の国のことは自分でしなければならぬ、親鸞の他力本願では駄目だ」と発言したことがあった。
 
 よく誤解して用いられることばに他力本願という語がある。以前、政府のある大臣が国会の答弁で、「自分の国のことは自分でしなければならぬ、親鸞の他力本願では駄目だ」と発言したことがあった。
  

2007年8月31日 (金) 13:29時点における版

法輪

えっ!仏教語だったの?

愛_(あい)
悪魔_(あくま)
ありがとう
暗証_(あんしょう)
一大事_(いちだいじ)
一蓮托生_(いちれんたくしょう)
有頂天_(うちょうてん)
縁起_(えんぎ)
往生_(おうじょう)
億劫_(おっくう)
開発_(かいほつ)
我慢_(がまん)
祇園_(ぎおん)
快楽_(けらく)
玄関_(げんかん)
金輪際_(こんりんざい)
三蔵法師_(さんぞうほうし)
三昧_(さんまい)
四苦八苦_(しくはっく)
邪見_(じゃけん)
邪魔_(じゃま)
受持_(じゅじ)
精進_(しょうじん)
世界_(せかい)
世間_(せけん)
殺生_(せっしょう)
刹那_(せつな)
善哉_(ぜんざい)
退屈_(たいくつ)
大衆_(たいしゅう)
大丈夫_(だいじょうぶ)
達者_(たっしゃ)
他力本願_(たりきほんがん)
畜生_(ちくしょう)
超_(ちょう)
道場_(どうじょう)
道楽_(どうらく)
内証_(ないしょ)
ばか
悲願_(ひがん)
不思議_(ふしぎ)
法螺を吹く_(ほらをふく)
微塵_(みじん)
迷惑_(めいわく)
利益_(りやく)
臨終_(りんじゅう)
流行_(るぎょう)
流通_(るづう)
仏教語だったの

 よく誤解して用いられることばに他力本願という語がある。以前、政府のある大臣が国会の答弁で、「自分の国のことは自分でしなければならぬ、親鸞の他力本願では駄目だ」と発言したことがあった。

親鸞は、このような依頼心という意味でこの語を用いることはない。「往生は、なにごともなにごとも、凡夫(ぼんぶ)のはからいならず、如来の御(おん)ちかいに、まかせまいらせたればこそ、他力にてはそうらえ」(『御消息集』)。私たちは、何か大きな力に支えられて生きている。吐く息、吸う息、ひとつとしてわが力でできるのではない。他力は、その自覚の宗教的表現であるといえる。


安冨信哉 大谷大学教授・真宗学 大谷大学発行『学苑余話』生活の中の仏教用語より


 出典と掲載許可表示(東本願寺出版部発行の月刊『同朋』)から転載しました。