六十二聞き場「浅原才市」のソースを表示

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あさましや　さいちこころは　あさましや<br />
もうねんが　一どにでるぞ<br />
にがにがしい　あくのまぜりた　ひがもえる<br />
あくのまぜりた　なみがたつ<br />
あさましや　ぐちのまぜりた　ひがもえる<br />
じゃけんもの　あさましや　とどめられんか<br />
さいちがこころ　くよくよと<br />
おきるこころを　たずねてみれば<br />
てんにのりこす　さいちがこころ

ここにちしきの　ごけどうあり<br />
これさいち　ここがそなたの　ききばぞよ<br />
ありがとうござります<br />
みだのほんがん　なむあみだぶつ　できたから<br />
われがあんずることは　ない

きけよ　きけよ　なむあみだぶつ　ききぬれば<br />
われが　おおじょう　これにある<br />
なむあみだぶつは　われがもの<br />
　　　　　　　（浅原　才市）

聞き場

　信仰の門に立ちあゆみ進むと信仰の心は、次々に変る。そのときどきに、これこそ信仰の中心点だと思うのである。しばらくしてまた変る。御開山のお言葉の意味が、時々に変る。信仰の大切な曲り角がある。そこが聞き場である。曲り角は、曲ったものだけが、曲り角であったと知る。才市は大切な曲り角を、ここがそなたの聞き場という。どこか。わが心のにがにがしさを案ずる者に、われが案ずることはないという。心のにがにがしさを、案じつづけたのは、本願である。遠く深く案じて下されたことを聞くのである。

（昭和四十年十一月）


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